漢方治療とは

漢方治療は、自然由来の生薬を組み合わせた「漢方薬」を用いて、体全体のバランスを整えながら病気の根本的な改善を目指す治療法です。西洋医学が病気の原因を特定し、それに対する治療を行うのに対し、漢方医学では「気・血・水(き・けつ・すい)」のバランスを重視し、体質や症状の全体像(証:しょう)に基づいて治療を行います。
漢方薬は、複数の生薬を組み合わせることで、それぞれの働きを高めたり、副作用を抑えたりする特徴があります。また、西洋医学と併用することで治療効果を高めたり、副作用を軽減することも期待できます。
漢方治療の対象となる
主な症状
漢方治療は、さまざまな症状に対応できる柔軟な治療法です。特に以下のような症状に効果が期待されます。
慢性的な不調や体質改善
- 冷え性
- 慢性疲労
- 便秘や下痢
- 食欲不振
- むくみ
自律神経の乱れによる症状
- 頭痛やめまい
- 不眠症
- 動悸
- イライラや気分の落ち込み
婦人科系の不調
- 月経不順
- 月経痛(生理痛)
- 更年期障害
- PMS(月経前症候群)
アレルギー疾患
- 花粉症
- アトピー性皮膚炎
- 気管支喘息
消化器系の不調
- 胃もたれや胃痛
- 過敏性腸症候群(IBS)
- 逆流性食道炎
漢方治療は、一人ひとりの体質や症状に合わせて処方が決まるため、同じ病名でも異なる漢方薬が処方されることがあります。相談しながら、適切な漢方薬を選ぶことが大切です。